誘惑
春の陽気も手伝って、誰しも気が緩みがちなこの時期。
息子校の保護者会で先生がおっしゃったことを書きます。
【概要】
子どもたちの健康的な生活や勉強を邪魔するもの(誘惑)はいろいろあります。学校では教師がみていますが、家の生活時間まで管理することはできません。学校以外の時間は、どうぞご家庭でしっかりとみてください。
「中学生になったし、子供の自主性を・・・」
とお考えになっているかもしれませんが、今の子供たちの生活にはトラップが多いです。保護者のみなさんが学生時代だったころとは事情が違います。大人がちゃんと見ていて、管理・監視する必要があります。管理・監視というと悪いイメージをお持ちの方もいるかと思いますが、中高一貫校は勉強の進度が早いです。いったん遅れると、それを取り戻すのは非常に大変です。そうならないように、ご家庭でもお子様のことを気にかけてください。
【詳細】
今の子供たちの勉強を邪魔するもの(誘惑)は
・スマホ(LineやSNS)
・YouTube
・ネットサーフィン
・ゲーム
・アニメや漫画
です。
保護者の時代と比べて、スマホやインターネット(の要素)が加わっただけで、同じようなものだと思われるかもしれません。
しかし、それはちょっと違います。例えばゲームの話をすると、保護者の方が学生時代に親しんだものとは勝手が違います。例えば、
・オンライン化(チームプレイ)
・ログインボーナス
などです。
オンライン化(チームプレイ)では、
- 勉強する時間になって、ゲームから抜けたいと思っても抜けづらくてゲームを続けてしまう
- 毎日決められた時間にプレイすることになっていてテスト中でもやってしまう
という話をよく聞きます。
ログインボーナスのあるゲームでは、
- 常習化してゲーム中心の生活になる
→勉強や睡眠にも影響
- 1回あたりのプレイ時間は短くても、ちりつもになっている
というのが問題です。
ログインボーナスというのは、ログインすると特典やライフの加算がある仕組みのことです。1日1回のものもあれば数時間おきのものもあります(ライフが満タンになる、イベントが開催されるなど)。効率的にゲームを進めるためには、数時間おきにログイン(してゲームをプレイ)する必要があります。
実はこれがトラップなんです。1回あたりの所要時間は短くても、毎日1回から数回、繰り返すことで常習化していきます。
どうしてそのようなつくりになっているのかというと、ゲーム会社のビジネスモデルがそうなっているからです。最近のオンラインゲームは課金なしでも楽しくプレイできるかわりに、プレイヤーは広告をみせられます。広告はゲーム会社の収入源になっているので、ゲーム会社は
- いかにして1日あたりのログイン人数を増やすか
- いかにして1日のプレイ時間を延ばすか
を考えてゲームを作っています。
作り手がそこを一生懸命考えて作っているので、常習化するのは当たり前です。決して子供たちの意志が弱いからではありません。質(たち)が悪いのは、本人が自覚を持ちにくいことです。非常に難儀です。
勉強している間だけでも、ゲームやスマホは保護者の管理下におくとかリビングの所定の場所に置くなど、ご家庭でルールを作ってお子様を(トラップから)守ってください。