母の介護と妹の話(仮)

2023年1月に母が緊急搬送されました。母の介護とそれにまつわる妹の話を綴ります。ただの記録のため面白くありません。読んでもため息しか出ないと思います。

2023年1月5日 (2)医師の話

ようやく担当医から呼ばれました。

腎臓の機能がやられていること、尿がでないこと、排泄がうまくいかないので毒素がたまって体内を巡っていたと説明がありました。そして、

 

👨‍⚕:「妹さんからお聞きになっていると思いますが、あまりよい状態ではなく、死を覚悟してもらわないといけない状況です。治療の成果が出て、搬送時に比べるとよくなっています。峠を越したところと言えるでしょう。でも油断はできません。急変することもあります。特にご高齢で老衰していますから。」

 

👨‍⚕:「急変した時にどうするかを決めてほしいんです。容態は改善してきているとはいえ決してよくないので、できるだけ早くお姉さまにもきていただいて話をしたかったのです。妹さんからお聞きになっていると思いますが、延命治療をするかしないかです。延命をする・しないで、医療の対処が異なる場合がありますから。」

 

👨‍⚕:「最初に申し上げておくと、お母さまの場合は延命治療はおすすめしません。延命治療は1度はじめたらやめることはできません。やめるというのは挿管された管を抜くということで、今の日本では殺人行為にあたります。これから延命治療について説明しますのでそれを念頭にいれてご判断ください。質問があればおっしゃってください。」

 

👨‍⚕:「今の医学では心臓が動いていれば生きているということなので、とにかく心臓を止めないように、止まったら心臓マッサージなどをして無理矢理動かします。高齢者であれば骨がもろくなっているのでろっ骨が折れて肺に刺さります。それでも続けます。当然血が流れます。そうしたら止血します。それで蘇生したとしても、体全体は老衰しています。生きていくためには最低限、酸素・栄養・排泄が必要です。それらの機能も弱ってきます。機能しなくなれば挿管して機械につないでいきます。体からいっぱい管がでて、その先に機械があるという状態になります。」

 

👨‍⚕:「延命治療を希望されたご家族の多くは後悔されます。『お願いだからやめてください』と言われますが、先ほど申し上げたようにそれはできません。我々も見ていて辛いです。患者さんご本人も辛いと思います。元気になる可能性があるならよいのですが、お母さまの場合は高齢です。現状維持以上になることはありません。どんどん弱っていきます。心臓だけが動いている、そういう状態です。意識もありませんからコミュニケーションもとれません。」

 

👨‍⚕:「そういった理由で、延命治療はせずに、病気の治療や症状の緩和をしながら穏やかな死を迎えるということをおすすめします。」

 

私は、「延命治療は希望しません」と回答しました。妹夫婦の意見を確認すると、妹夫婦も「希望しない」と回答済みとのことでした。

 

入院がどのくらいになるのか、退院後はどうなるのかをお聞きしたところ、

 

👨‍⚕:「ここは急性期病院ですから、容態が安定すれば退院になります。まだ退院の目途はたっていませんが、1ヶ月ぐらいかなぁ。これはまだわかりません。入院中に他の症状がでるかもしれませんし。退院後のことはお母さまがどのくらい回復するかによります。治療が必要であればとこかの病院に入院・通院になります。ご高齢ですから、3日も入院すると足腰は弱ってきて立ち上がれなくなると思います。食事は今は点滴でいれているので長引くと自分の口からとりにくくなります。痴呆はすすむと思います。もちろん、当院でもリハビリメニューをいれながらやりますがそういう状況です。」

 

👨‍⚕:「おそらく、退院後は病院または施設になると思います。リハビリメニューがあるところがいいかどうかはまだわかりませんが、リハビリは本人の強い意志がないと効果が出ません。痴呆が進んでいるのであまり期待できないと思います。なくてもいいかもしれません。」